「言外の意味」
トートツですが、日本語には「言外の意味」というものが存在します。
編集者たるもの、これを上手に使いこなせないようではよろしくない、と思うわけです。
先日の帰り道でのことです。
駅から自宅に向かって歩いていたところ、
服の上からでもそれとわかる立派な巨乳をお持ちの女性が前方から歩いてきました。
なぜかは定かでありませんが、先にその胸が目に入っていたため、
すぐさま次にしなくてはならない作業といえば、もちろん「顔面チェック」であります。
これを怠ることは肉を生焼けで食うのと同じであり、言い換えると「まぁ、落ち着け」。
そして、作業を終えたその感想を一言で述べるならば、
「う、う~ん……」
えもいわれぬ複雑な気持ち。
残念。
もうね、とにかく残念。
だってあの日あの時あの場所でキミに会わなかったならこの残念感を抱くことはなかったわけです。
コレはもうアレだ、無差別テロ。「残念」の無差別テロ。
仮に私が日本政府だったら「非常に遺憾であります」といった類の声明を出すことでしょう。
しかしながら、ここでハッと気づかされるわけです。
さきほど私が心の中で呟いた「不細工なのに巨乳……」という言葉は、
「美人なのに巨乳」
「地味なのに巨乳」
に置き換えたとき、「なのに」の意味がまるで変わってくるのだということに。
すなわち、
A:「美人~」の場合 → 「顔がキレイなのに“そのうえ”巨乳だなんてマジ最強!」
B:「地味~」の場合 → 「地味な顔“にもかかわらず”巨乳って、そのギャップやべぇ!」
C:「不細工~」の場合 → 「おめぇにはもったいねぇ!!!」
という意味になるわけです。
(※個人差があります)
Aで畏敬の念を抱き、
Bではそのギャップに驚くと同時に新たな発見に感激し、
そしてCでは分不相応さに怒りにも似た戸惑いを覚える、と。
(※個人差があります)
これがいわゆる宝の持ち腐れ…いや、巨乳の持ち腐れってやつか……、
でも、子供が親を選べないように、巨乳も持ち主を選べないんだもんな……、
生まれてくる巨乳に罪はないってか……、
そうだよ、オマエ(巨乳)だって特別なオンリーワンなんだもんな……、
せめてオマエ(巨乳)はオマエ(巨乳)らしく大輪の花を咲かせてくれ!!!
でも、デカイ乳輪はカンベンだ!
……そんなことを真剣に考えている自分に気づいたときのガッカリ感ときたらもう。
ともかく、日本語には「言外の意味」というやつが存在するのです。
これをきちんと操れてこそ編集者なのだと私は思うわけです。
里見
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